舞台は混乱の中国!少林寺が舞台のアクション巨編!

ジェット・リーの主演で、日本でも少林寺拳法ブームを巻き起こした『少林寺』。少林寺は中国武術をまさに代表するものですが、その『少林寺』を新しい解釈で描いた香港と中国の合作映画が『新少林寺/SHAOLIN』。熱狂的ファンの多さで知られる歌手であり俳優、そして中華圏で大活躍する4人の俳優陣を「四大天王」といいますが、その中のひとりアンディ・ラウが主演を務めました。そして四大天王で私たちにも馴染みの深いジャッキー・チェンも出演している豪華な作品です。

新少林寺/SHAOLIN

映画の舞台となるのは、20世紀の初頭のい中華民国の初期という時代設定です。1911年に辛亥革命時代が起こり、清王朝が倒れました。国内は混乱に陥り、軍閥による私利私欲の争いが繰り広げられ、それぞれがせめぎあう1920年代の河南省登封市です。傲慢で乱暴な将軍の侯杰(こう・けつ:アンディ・ラウ)は、敵対している霍龍(かく・りゅう:チェン・チーフイ)を打ち負かして河南省登封市を乗っ取りました。権力を手に入れた侯杰は言い放ちます。『我々の邪魔をするものは殺す』

少林寺の僧侶たちは、たくさんの多くの犠牲者の中から少しでも息のある人たちを救助していました。その少林寺へ霍龍は自分の身を隠すために少林寺へ逃亡しますが、そこへ独裁的な将軍の侯杰も、逃げ込んだ霍龍を追いかけてきて霍龍を殺害します。少林寺を後にする時に、『武術の祖など、恐れるには足らない』と少林寺の修行僧たちを馬鹿にして、そして愚弄して少林寺を後にするのでした。

少林寺の教えと心を説く

将軍の侯杰は、義理の兄宋虎(そう・こ:シー・シャオホン)の存在を疎ましく感じます。そして疎ましく感じた宋虎を食堂で罠にかけるのでした。その罠とは自分のひとり娘の勝男(しょうだん:嶋田瑠菜)と、宋虎の息子を婚約させると偽って宋虎をあんさつしようとしている計画です。

その一方で将軍侯杰の副官、曹蛮(そう・ばん:ニコラス・ツェー)は、侯杰の命令でいいように使われているだけで、本来は自分にはもっともっと価値があるのでは?!と思い始めます。侯杰の命令だけに従っているのが嫌になってきていたのでしょう。そのため、曹蛮は自分の上官の侯杰を裏切る決意を固めました。そして侯杰とその家族を暗殺するために、刺客を送る決意を固めたのでした。

義理の兄宋虎を、侯杰は拳銃で狙います。そしてどうにか宋虎に致命傷を負わせることに成功しました。致命傷を負った宋虎は、キズを負っていながらも副官の曹蛮が送り込んだ刺客の待ち伏せから侯杰を逃げさせようと助けてから、負ったキズのために亡くなってしまいます。

侯杰は娘の勝男と一緒になんとか逃げ出しますが、逃走中に馬車に轢かれてしまい勝男の具合はますます悪化してしまうのでした。侯杰の妻、顔夕(がんせき: ファン・ビンビン )は、通りかかりの少林寺の修行僧たちに救出されました。ちょうど少林寺の修行僧たちは、少林寺を頼って暮らしている難民達を助けるために、軍の穀物倉からお米を盗んでいる所だったのです。

前は少林寺の修行僧たちを愚弄した侯杰ですが、かつて自分が独裁政権の時にはさんざん愚弄した少林寺ではありますが、部下の曹蛮の裏切りから地位も名誉も失った侯杰はなんとか娘の勝男の命を救おうと、少林寺へ運び込み少林寺の僧たちに「なんとか娘の命を救って欲しい」と懇願します。残念なことに、運び込んだときには時はすでに遅く娘の勝男は、ケガのために息を引き取ったのでした。

娘の目の前で、妻の顔夕は娘を失ったことで猛烈に侯杰を非難します。そして夫の侯杰を責めるだけではなく、夫の元から去っていきました。侯杰は部下曹蛮の裏切りによって、愛娘の勝男だけではなく地位を失い名誉も失い、そして妻も失ったのでした。

すっかり侯杰は打ちのめされてしまい、少林寺の近くをさまよい歩きます。すると、侯杰は少林寺の料理僧の悟道(ごどう:ジャッキー・チェン)と出会います。悟道は侯杰に食事を与えてくれるだけではなく、隠れ家も侯杰に提供してくれます。侯杰は独裁者として振舞っていた自分の今までの悪行に罪悪感を抱くようになり、罪滅ぼしをするため僧になるため髪を切り出家を決意するのでした。

侯杰の改心

侯杰は少林寺にいるあいだに、武術(マーシャルアーツ)の研究と自分自身も鍛錬を重ねていきます。鍛錬を重ねることで自分自身とも向き合い少林寺の考え方も学びます。そして少林寺を通じて侯杰は、心からの平和と悟りを見つけ、自分の考え方や生き方を正すのでした。

そんなある日のこと、侯杰はあることを耳にします。そのあることとは、侯杰がかつて持っていた軍隊を乗っ取った自分を裏切った部下の曹蛮のことです。曹蛮は民衆に中国の遺跡発掘を強要しているため、人々を弾圧しているということでした。そして曹蛮は発掘した中国の歴史的な遺物を、先進的な武器と交換するために外国人と取引をしているということです。先進的な武器をたくさん手にすることで、さらなる弾圧を強め自分に反逆してくる人たちを大虐殺するためにさらなる抑圧をしているのでした。

侯杰は曹蛮によって遺跡発掘を強要されている労働者達を救うために、出て行きます。そして成り行き的に自分が侯杰であることを明らかにすることになってしまいました。曹蛮はすっかり侯杰がもうすでに死んでいるものとばかり思っていましたが、自分の部下達から侯杰が生きていることを聞いて、なんとしてでも侯杰を捕らえようと自分の部下達を少林寺まで遣わすのでした。

少林寺の僧たちが、侯杰の手によって監禁されている労働者たちを救うために曹蛮の屋敷へと密かに押し入ります。その間に曹蛮の気を散らすために、自らが囮になるかのように侯杰は動きます。労働者達を救うための計画は最高しますが、侯杰の師でもあり少林寺の師でもある浄能(じょうのう:ウー・ジン)は他の弟子にあたる僧たちを逃がすため、その時間を稼ぐために戦いますが曹蛮によって残虐に殺されてしまうのでした。

少林寺の僧達と侯杰は、少林寺へと戻りますがこれ以上のトラブルを防ぐため、また避けるためにも少林寺から避難する必要があるという意見で一致します。そして料理僧の悟道が難民達を引きつれていくことになり、その間には少林寺を護るため侯杰と他の少林寺の僧侶たちと一緒に残ることを決めました。

もちろん曹蛮も手を打っています。部下の兵士たちを伴って少林寺へ到着しましたが、そこにはイギリス人の外国人の姿もありました。イギリス人は騙されと感じていたことから、大砲を使い少林寺に向けて砲弾爆撃を浴びせるのでした。この少林寺での戦いの最中、外国人からの砲弾攻撃もあり、少林寺の僧侶はもちろんのこと痛手を負い、曹蛮の軍も痛手を負うことになりました。

カルマ

かつての自分の部下たちは、権力や富に溺れて腐りきってる様子をみます。それはまるで自分自身のかつての姿を見るようでした。そんな部下にしてしまったのは、すべて自分の責任。だからこそ、【改心させるのは、私の役目】と叫び、侯杰と曹蛮は戦います。

そして侯杰は曹蛮を打ち負かすことに成功しますが、角材が落下して来た時に曹蛮が押しつぶされそうになります。そこで侯杰は自分の身をもって犠牲となり曹蛮を助けるのでした。これこそがまさに「カルマ」で、自分が義兄宋虎を殺そうとしていた時に侯杰の身を守る為に、義兄宋虎が自分の身をもって侯杰をまもって犠牲となったと同じように、侯杰も自分を陥れ殺害するためにやっってきた曹蛮を自分自身が犠牲となって助けるため亡くなりました。その最後は仏像のもとに沈み込みとても穏やかな死でした。曹蛮は自分を助けてくれた侯杰に対して、罪の意識を感じるのでした。

その一方で少林寺で生き残っている僧侶たちは、敵に打ち勝つことに成功して砲撃をやめさせることに成功します。残念なことに浄海(じょうかい:ユイ・シャオチュン)は少女を助けますが 、曹蛮の軍の兵によって撃たれて亡くなります。そして少林寺の官長方丈(ほうじょう:ユエ・ハイ)は、弟子達に避難の時間を設けるため時間稼ぎをします。敵軍の死体を積み上げて入り口を固めて、遂に殺されてしまいました。

少林寺から撤退していた難民達は、少林寺へと戻ってきますが激しい戦闘の場となった少林寺の無残な姿を目の当たりにして泣き出してしまいます。難民達が変わり果てた少林寺の姿を見て、泣いている様子をみた料理僧の悟道は、「たとえ寺が破壊されたとしても、少林寺の精神:スピリッツはあなたたちの心の中へ永遠に生き続ける」ということを人々に諭すのでした

雪が舞い落ちる中、少林寺たちの僧侶たちは武術に励んでいます。そうです。少林寺はかつての平安を取戻したのでありました。

『新少林寺/SHAOLIN』キャスト

  • 侯杰(こう・けつ):浄覚(じょうかく)・・・ アンディ・ラウ (結構な年齢ながらも、見事な演技でこの作品もかなりかっこいい)
  • 曹蛮(そう・ばん)・・・ ニコラス・ツェー (悪役を演じた。カナダ国籍で、香港を中心に活躍中。)
  • 顔夕(がんせき)・・・ ファン・ビンビン (妻役、アンディ・ラウとはこの作品で3回目の共演。)
  • 悟道(ごどう) ・・・ ジャッキー・チェン ※特別出演 (この作品でジャッキー・チェンは99作品目の映画出演)
  • 甜児 ・・・ バイ・ビン ※友情出演 (注目の若手女優)
  • 浄能(じょうのう)・・・ ウー・ジン (第二のジェット・リーと言われるほどの武術家。ちなみにその腕前はかなりもので、中国武術チャンピオンに輝くこと4回)
  • 浄海(じょうかい)・・・ ユイ・シャオチュン (少林寺の三師兄の一人を演じた)
  • 索降図(ソルント)・・・ ション・シンシン (非常に悪役が似合い、俳優だけではなくアクション指導をしているほどかなりの武術の腕前)
  • 方丈(ほうじょう)・・・ ユエ・ハイ (少林寺での住職役に相当する役)
  • 浄空(じょうくう)・・・ シー・イェンレン (実施に少林寺武僧の第32代の弟子)
  • 霍龍(かく・りゅう)・・・ チェン・チーフイ(アクションができる役者ということでいろんな作品に登場)
  • 宋虎(そう・こ) ・・・ シー・シャオホン(出番は少ないものの大事な役柄)
  • 勝男(しょうだん)・・・ 嶋田瑠那(子役:中国の超演技派子役として活躍中。日本人だけども中国での生活が長いため日本語が苦手)
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